声劇用台本小説
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 ルシファー…男性。七つの大罪の一つ「傲慢」をつかさどる魔王。堕天使。 サタン…男性。七つの大罪の一つ「憤怒」をつかさどる魔王。 アスモデウス…女性。七つの大罪の一つ「色欲」をつかさどる魔王。見る人間の最も理想的な女性の姿をしているため、誰の目にも違う女性に見える。 コール、ナレーション…男女どちらでも可。上記の役の方が同時に勤めるのもあり。役名が記されていないセリフを担当。
会議室のような場所にて。7つある席のうち、3つの席に人影があった。 サタン:みんな相変わらずあっさり賛同するんだな。今回の作戦はかなり大掛かりだぞ。 サタンは少々あきれ気味に言った。 ルシファー:そうだな。恐らく天界も黙って見ていてはくれないだろうな。 同感、と言わんばかりにため息混じりに答えるルシファー。そして少し控えめに隣の席から女性の声。 アスモデウス:えっと…サタン様?伺ってもいい? サタン:なんだ? アスモデウス:人間界なんかを攻め落としてどうするのかしら? サタンは遠くを眺めるような目つきをして答えた。 サタン:私はな…この牢獄のようなところから出たいのだよ。魔界は私には狭すぎる。 ルシファー:…帝王のお前が、そんなこと言ってたら魔界はどうなる? 苦笑しながら言った。 サタン:ルシファーよ、忘れたわけではあるまい?その翼を背負いこの場所にいる意味を。 諭すようにサタン。 ルシファー:…なるほど…な。 ルシファーはハッとして自分の翼に手を伸ばした。 アスモデウス:サタン様は野心家なのね。 詳しく知らないアスモデウスだが、特に興味もないのか話を違う方向へ進めた。 サタン:これを野心というのだろうか、ただのわがままだろう。 アスモデウス:野心とはそういうものだと思うわ。 サタン:…まぁいい。アスモデウス、ソロモンの連中に伝えておいてくれ。あいつらもそろそろ血に飢えてるころだ。決行は24時間後。 アスモデウス:りょーかい。 かわいらしく敬礼のポーズをとるとアスモデウスの体が足元から闇に溶けて消えた。 ルシファー:天界のことは俺が調べよう。 サタン:すまないが、ほかにも調べてほしいことがある。 ルシファー:なんだ? サタンは普段は見せない神妙な面持ちでルシファーに言った。 サタン:天界、人間界、魔界の三界以外の世界存在について、知ってるか? 少し驚いた様子のルシファー。三界以外の存在は噂、もしくは御伽噺程度にしか認識されておらず、それを真に受ける者など今までいなかった。 ルシファー:…そんな噂なら耳にしたが、まさか信じてるのか? サタン:私も噂だけなら聞き流す。 ルシファーの顔色も曇り始める。彼はいやな予感がした。なにかが起こる予兆を感じていた。 ルシファー:…どういうことだ…? サタン:ああ。これを見てほしい。 ルシファーの目の前に差し出されたのは5人の人間のデータ。 ルシファー:おやおや…人間界最強の5人じゃないか。 サタン:侵攻作戦の邪魔となるであろう5人だ。 ルシファーの顔つきがさらに険しくなる。羽が落ち着かない。人間で言うと、背筋がぞっとしているのである。 ルシファー:なん…だと…?5人の仕業じゃないのか? サタン:5匹とも原形をとどめていない。滅茶苦茶、という言葉がよく合う。さすがの私も血の気が引いた。あの5人がそこまでするとも思えないし、 ルシファーはサタンから血のりのついた手紙を数枚受け取った。 ルシファー:…ただのはったりだろう… 彼の声には明らかに不安が込められていた。 サタン:だと…いいな。 破壊された悪魔たちの姿がまぶたに焼きついて離れなかった。 サタン:…すでに作戦は動き始めている。いまさら後戻りはできない。 ルシファー:敵に…まわすんだな? サタン:フ…私は魔界の帝王だぞ。人間ごときに恐れていてどうする。 ルシファー:そう…だな…。しかし黙ってることもなかっただろう? サタン:余計な心配は無用だ。…もう遅い、お互い体を休めよう。 ルシファー:…うむ。 ルシファーはまだ聞きたいことがたくさんあったが、サタンの妙な態度を察して引くことにした。 ルシファー:(手紙も気になるが…) 堕天使だったルシファーに今の地位を与えたのも、魔界での生き方を教えてくれたのもサタンだった。それだけ付き合いも長く、お互いのこともわかることができた。
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